東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティマッチ 日本代表 VS Jリーグ選抜

まず改めて、今回の震災で失われた尊い生命のご冥福を心からお祈りいたします。そして、今現在でも苦しい状況にある被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

今日ほど、サッカー好きである事を心から誇れる日はなかった。そして、これからもなかなかないと思う。日本中の様々なスポーツがある中で、ここまで大規模にチャリティマッチが出来るスポーツはそんなに多くない。今日の試合のハーフタイム中に試合前の募金活動の様子が放送されていたけど、そこにはJリーグのOBの面々、かつての代表監督からセルジオ越後氏まで、これまで日本のサッカーに関わってきた様々な人達がそこに集まって、同じ方向を向いて頑張ってた。日本のサッカーが一つになっている事を、心から感じて感動した。

試合は前半、日本代表のレベルの高さに驚愕するしかなかった。特に本田圭佑と長友の異次元っぷりには言葉がなかった。Jリーグは開幕してすぐに中断したからコンディションがという事もあるだろうが、先制点を決めた遠藤はJリーグの選手である事を忘れてはいけない。ただ、J選抜の中盤がプレイメーカータイプを3人並べてアンカーらしいアンカーがいない状況では、守備に期待する事は難しかったかもしれないが。

後半のカズのゴールには鳥肌がたった。そのゴールは、花試合特有の空気を読んだごっつぁんゴールとは程遠い、完璧にプロフェッショナルでテクニカルなゴールだった。御年44歳。俺より一つ年上。サッカーというフィジカル面で見れば過酷なスポーツで未だ現役。自分がプレーしているリーグよりワンランク、ツーランク上の歴戦の強者が本気で戦ってる試合でのあのゴールの素晴らしさは、どんなに言葉にしようとしても語りつくせない。そしてその場にいたアルビレックス新潟の東口はとても貴重な、とても素晴らしい経験が出来たと思う。FWとGKの1対1であんなにうまいシュートを打てる選手はそういない。彼が今後、クラブであれ代表であれ同じ状況になった時、きっと今日のカズのゴールの場面を思い出すだろう。その時きっとビッグセーブが生まれるはずだ。

この感動が、どれだけ被災した方々に伝わるか?そもそも彼らに勇気を与える事が出来るのか?正直言って自信はない。それでも、この日のために、危険な国だと世界中から思われている日本に帰国してくれたザッケローニ監督をはじめ、選手やサポーターの祈りが、きっと伝わると信じたい。