日本代表候補トレーニングキャンプメンバー

新顔も何人か見られて新鮮。しかし何よりも、中澤選手の代表復帰でしょう。明らかに日本人のCBに対してオシム監督の評価が低い中で、彼は能力・経験共にレベルが高い貴重な存在。その彼がこうして、もう一度青いユニフォームに袖を通す決意をしてくれてたことは、とても喜ばしいことだと思います。
意外にもあっさりと彼が代表復帰してくれた訳ですが、関係者はなぜ彼が一度は代表引退を決意したか、なぜ、再び代表に戻って来る気になったか、しっかりと考える必要があると思います。
Numberにおける松田選手のインタビューであらためて明らかになった、ジーコジャパン時代の控えの選手に対する不当な扱い。そのことを強く訴えるために、あえて日本代表という名誉から決別する道を選んだ彼と同僚であり同士であった中澤選手の心に、その事件によって引き裂かれるような傷ができた事は想像に難くない(あくまで憶測ではあるけれど)。そんな控え選手の無念を背負って戦ったドイツでの残酷な結果。そんなたくさんの心の傷と実際の身体に蓄積された疲労とが重なったことが代表引退を口にするきっかけだったとするなら、あの最低な四年間に改めて怒りがこみ上げてきます。そして彼の今回の決断の理由が、今の代表に、あの頃には存在しなかった希望を見出したからであることを強く願います。