R-1ぐらんぷり 2009

功太が勝ったのはうれしいけど、この結末はどうなんだろうか？
サバイバルステージのいろんな意味でのひどさを目の当たりにして、本戦が心配だったけど、ネタ自体はこれまでで最高レベルだったと思う。そんな中でもどう考えてもバカリズムのネタは抜きん出ていたし、圧倒的なNo.1だったと思うんだけど、うまくいかないものですね。
今回の功太のネタは、個人的には今までで一番好きなんだけど、ちょっと同じパターンがしつこすぎて、途中で飽きられてしまうタイプのネタだと思う。だから本来優勝できるようなネタではなくて、正直勝てたのは、彼の出演順が最後だったという事がすべて。実際、本人がしばらく自分が勝ったと気付かなかったのは、相手の得点を間違えていただけではなく、まったく勝利の手ごたえがなかったからでしょう。こんなモヤモヤする結末なら、普通にエハラマサヒロに優勝させてあげれば良かったのに。
とにかく主催者側の様々な面の不手際が、今回のグレーな結末の原因であることは間違いない。なぜこれまでのように、得点の発表をすべての出演者のネタの終演後にしなかったのか？M-1と同様に最終決戦をしなかったのか？そのあたりのシュミレーションはしておくべきでしょう。審査員のメンバーも悪気はないんだろうけど、感情の揺れ動きがまる分かりすぎて結果としてフェアさに欠けていたと思う。
個々のネタに関して言えば、鳥居みゆきは、僕が一番好きな「コックリさん」をしてくれたし、COWCOW 山田は前回に較べて数倍素晴らしい出来だったし、あべこうじも前回の屈辱を晴らすことができた内容だった。彼のような正攻法の漫談で真正面から切り込んでいく姿は応援したくなります。今回の三枝師匠からの賛辞は、彼にとって優勝と同じ価値のある、一生の宝になる言葉だったんじゃないでしょうか。

もう、こういう「高い賞金を出して、お笑いの優劣を決める」というスタイルは限界に来ているんじゃないのかな。目先の勝利にこだわるあまり、いろんな思惑が見えて、単純に笑えなくなっているような。そういう意味で、S-1にこういうスタイルをムチャクチャにしてもらうのもありのような気がしています。

どういう形であれ、中山功太さん、優勝おめでとうございます。優香ちゃんが司会してる時で良かったね*1。

*1:確か功太は優香ちゃんの大ファン過ぎて、初めて彼女にインタビューした時に、本人にドン引きされていた記憶があります（笑）。