オランダ戦前夜

各チームの対戦がほぼ一巡し、毎日ガチな国際Aマッチを楽しんだ1週間。その間には、我らの代表の甘美な勝利があった訳だけど、その意外な勝利に関して、様々な議論が沸き起こっているようで。

【サッカー/W杯】日本代表「全敗」を予想した評論家やメディアの責任は問われないのか?

グループリーグ3試合の中でたった1試合が済んだだけで騒ぐことでもないだろうと。ここで1勝しても、この後2敗すれば失敗の烙印を押される。でも、こんな話が出てくるのは、それだけ日本代表とりわけ岡田監督個人に対するバッシングのひどさが半端ではなかったからでしょう。

誤解を恐れずに言えば、たった1勝ごときで無闇な全能感を漂わすイタイ連中にはうんざりなのだが、それでも、今「岡田監督に謝れ!」と声高に叫ぶ人達の気持も理解できる。僕は、直前に心が折れてしまった立場なので、あまり偉そうなことは言えないが、それでも「こちとら2年以上散々な事言われてたんだ、たった2,3日言われたくらいで、ガタガタ言うな!」という気持ちではある。

今回のカメルーン戦の勝利は、単純にカメルーンが弱すぎだとか、運が良かっただけとかそんなものではなく、相手が弱すぎたとしても、その弱さを等身大に把握して、現状の戦力で最大限の努力を費やして得た必然の勝利だったと思う。それを、アンチフットボールだの博打的だのと、今声高に言う人間は、結局自らのメンツにこだわった連中にしか過ぎない。本当に日本サッカーの行く末を憂い、真剣に考えている者なら、その批判はグループリーグの3試合が終了した時に言うべきことではないのか?まったく、どいつもこいつも、3試合を消化するたった数日が待てない見苦しい連中ばかりでうんざりだ。

今回の勝利に関して、これまで岡田監督を批判し、彼の解任を要求していた連中は、少なくとも上記のようなプロのサッカー監督及び関係者として当然のスカウティングさえできない無能だと決めつけていた奴らばかりなので、とりあえず、そこは素直にごめんなさいして、その上で「それでもリーグ突破は無理だろ」という主張をするべきでしょ。ただ、そんな見方でワールドカップ見るの、楽しいのかな?とは思う。どう考えても勝てそうにない相手に、どんな手を使って肉薄するかを考えるだけであっという間に数日間が過ぎていくのが、サカオタの楽しみじゃねーかと。

明日のオランダ戦。その試合に勝つことに集中するのか?はっきり捨て試合だと決めて、もう一度、最初の理想とした鬼プレスサッカーで挑むのか?グループリーグ2試合目を様々な選択肢を見据えながら待つ楽しみ。自らのメンツにこだわって、こんな至福の日々を楽しむ事のできない連中の方が、よっぽど「アンチフットボール」でしょ。